ひららのいえ

宮古島市,2017年

沖縄県の本島より飛行機で約50分のところにある宮古島。

その地で生まれ育ったご家族のための住宅である。

敷地は市内の中心地、現在は宮古島市平良(ひらら)と呼ばれる地域で、市による区画整理事業により新たに分譲された敷地である。

お施主様は今回の住宅をつくるにあたり、市内のいろいろな場所を検討された結果、この広さ約240坪の敷地で住まいをつくることを決意された。

要望としては、車の往来が多い前面道路に対する配慮、広い庭、作業台のある充実したキッチン、家事室と室内物干場、2台分のガレージ、大人数が集まっても対応できる和室と続き間になる広いリビング、などが主な要望であった。

計画にあたってはまず、240坪という広い敷地に対し、一番条件の良い南側に広い庭を設け、それを取り囲むように建物をL字で構成し、どの部屋も庭に面するプランとした。

前面道路側はガレージと予備駐車スペースを兼ねた広い空地を設け、また道路側へアプローチ、玄関、坪庭、水周りなどを配置することで、リビングなど居室への騒音の軽減や外部からの視線に対する配慮を行った。

断面構成としては、アプローチから玄関、そしてホールと、動線を長く取り天井高さも抑えることにより、天井高さを高くしたリビングをより開放的に広く感じさせる効果を図った。

平面構成としては、子供室、寝室という個室へは、キッチン・ダイニングスペースを必ず通るような動線とし、キッチンから家事室、物干し場、水周りに移動しやすい配置とすることで、奥様が家族の気配を把握しやすく、家事もしやすい構成とした。

外観としては、規模的に大きなボリュームになる建物だったが圧迫感を感じさせないよう、高低差をバランスよく設けながら、仕上げについても白い壁、杉板型枠打放しの壁、タイル貼の壁、など、テクスチャーにも変化をもたせた。

宮古島のメインストリートでもあるこの場所に住宅を設計するにあたり、プライバシーの確保をしっかりと行いながら、開放的な外部空間と内部空間をもつおおらかな住宅ができたと考えている。

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