傾斜地に建つ家

中城村,2018年

敷地は沖縄県の中部、中城(なかぐすく)村に位置する。

近くには世界遺産にも登録された中城城趾があるなど沖縄の歴史の中でも重要な場所であったためか、眺めの良い高台が点在し、エリアごとに起伏の多い地域でもある。

そのような地域の一角に約30年前に丘陵地を利用した新興住宅地が整備された。

今回の計画はその住宅地の高台の土地に住宅兼美容室を建てるという計画である。

敷地は角地に位置し、前面道路から敷地の奥へは約2mの高低差がある敷地であった。

計画を始めるにあたりまず、その高低差をどう処理するか考えた。

常々どのような計画の場合も、その土地が元来持っている地形や地勢といったものを大切に考え、人工的にそれを大きく変えるということは出来る限り行わないような設計をスタイルとしており、今回も同様に擁壁等はつくらず、可能な範囲でその高低差を利用することを考えた。

そこで配置計画としては、前面道路側の敷地の低いレベルに合わせて駐車スペースと店舗を配置し、住宅は敷地奥側の約2m上がったレベルに配置するという計画としながら、建物の基礎及び基礎につながる外壁を利用しながら高低差の処理をするという手法をとった。

住宅のプランとしては2m上がって玄関があり、玄関を入ると平屋のプランとなっており、LDKと和室、子供室、主寝室、水周りなどのスペースが配置されている。

リビングには2mの高低差を利用しながら、外部からの視線などに配慮したコートテラスを設け、コーナー部に柱の無いオープンなアルミ建具にて内部との一体感をつくり出している。

店舗へは内部でも階段で繋がっており、職と住の動線へも配慮したプランとなっている。

外観は白をベースに凹凸のある杉板型枠打放し仕上げをアクセントとし、ボリュームの調整をしがら、質感も感じる印象的な外観となっている。

敷地条件及び職と住という様々な要素を一体的に考えなければいけない計画においてバランスのとれた建築となったと考えている。

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