太平洋をのぞむ高台に位置するこの家の敷地は沖縄県の東海岸にあり、太平洋を一望できるところに位置する。
クライアントの両親と親族は、何年も前にこの土地に魅了され、電気や水道がまだ整備されていなかったにもかかわらず、土地を切り拓いて宅地にし、住宅を建てた。北から西にかけて180度以上もの広範囲の海を見渡せるこの素晴らしい敷地は、宅地化にかかる労力に見合うものであった。今回、そのお子様の家族が新しい住宅を建てることになった。ご主人は観光業を営んでおり、そのお客様のための宿泊スペースも含めた要望があった。2階建ての住宅とし、1階を住宅、2階を宿泊者のためのスペースとして計画し、屋上も利用できる計画とした。この絶景のロケーションを最大限に活かすため、できるだけ大きな開口を取ることを考え、敷地形状に合わせて雁行する建物形状になった。この雁行した部分にL型の窓を設け、これにより広くて美しい景色をより多く取り込むことを考えた。立地的には台風の対策が必要であり、ハリケーンファブリックを導入し、台風に対するセキュリティを確保した。
景色が素晴らしい反面、厳しい自然環境にさらされる土地であったが、対策を講じることでこの場所を最大限に活かした建物となった。