宮古島の西側に位置するYardy Terraceは、周囲を壁で囲むことで外界の喧騒を和らげ、穏やかで落ち着いた空間を作り出したコートハウスです。建物外部には大きな窓を設けず、要所に配置された中庭から柔らかな光と風を取り込むことで、四季の移ろいや自然と調和した心地よい暮らしを実現しています。
この建築は、現時点では住宅として計画されていますが、将来的に住居から宿泊施設への転換も可能なように柔軟性を持たせた設計となっています。変化するライフスタイルや事業計画にも対応できるこの設計は、暮らしと仕事の双方を見据えた持続的な価値を提供します。
リビングには木製の大開口を採用しており、すべての木製ガラス戸を開放することで、リビング、テラス、プールがシームレスに繋がります。この設計により、内部と外部の境界が曖昧となり、住む人は自然と一体化した感覚を味わうことができます。プールは建築全体の中心的な存在として配置され、日常に非日常感をもたらし、静けさの中に開放感を生み出します。
LDKとテラスには左官仕上げの壁と木質天井を採用し、質感豊かで温かみのある空間を演出しています。左官の壁は、光や影の移ろいによって多彩な表情を見せ、時間の流れを感じさせます。一方、木質天井は空間に柔らかな印象を与え、自然素材の持つ温もりがLDK全体に広がります。これらの素材の組み合わせが、視覚的にも触覚的にも心地よい調和のとれた空間を生み出しています。
敷地内には、離れとして設計されたワークスペースがあり、ジムを備えた静かな環境で身体を整えつつ、集中して仕事に取り組むことができます。また、サウナも設けられており、心身をリフレッシュさせるための特別な空間として機能しています。
Yardy Terraceは、光や風を感じながら、静けさと開放感に包まれる住まいです。シームレスな空間設計がもたらす解放感と、宮古島の穏やかな時間の中で自然とともに暮らす贅沢を実感できる特別な空間です。