瀬底島のセカンドハウス 瀬底島 - 2020

沖縄本島北部からさらに橋を渡って行ける離島の瀬底島に、施主はセカンドハウスを求めた。都会の喧騒で日々忙しく生活する施主に静かなこの土地でゆったりと過ごしていだきたく、インテリアもシンプルで落ち着く空間を心がけた。
リビングダイニングと和室がひと続きになる間取りは、海に向けて開口が広がる。その贅沢な借景を最大限に活かすべく、建築中にあらかじめカーテンレールのぬすみを施工した。カーテンを開けた時、生活感が感じられるカーテンレールは露出せず、ぬすみの中に収まり刻一刻と表情を変える海の景色を存分に堪能できる非日常の空間である。和室の腰高窓も、掃き出し窓のカーテンと同じドレープ生地とレース生地で仕立てたプレーンシェードを設置。プレーンシェードは横に細長い窓でもスッキリと収まり、なおかつ、掃き出し窓と同じファブリックにする事で空間に統一感が生まれる。
ダイニングにはグラスファイバーの複合材を使用した、建築家デザインのペンダントランプを設置。シェードから柔らかい光を放射しつつ、リビングテーブルのガラスと素材を合わせ空間に緩やかな統一感を持たせ、日常のリビングダイニングのような穏やかなひとときを送ることができる。
近年リゾート地としても注目されている自然豊かなこの小さな島だが、施主にとって日常と非日常の、どちらの良さも感じられるセカンドハウスであってほしいと願う。

家 具     ソファ:estic JOIN
        ダイニングテーブル:桜屋工業
        ダイニングチェア:日進木工 geppo