Blue Rela 恩納村 - 2021

敷地は沖縄県の中部、リゾートホテルが立ち並ぶ恩納村の冨着というエリアの高台に位置する。そこに2棟の宿泊施設を依頼された。2棟のうち1棟はプール付きで大人数が宿泊できる棟とし、もう一棟は家族向けの宿泊室が上下に2室あるという建物である。2棟の建物は外観を統一させ、ひとつの建物に見えるように計画した。道路側は開口部を最小限にし、琉球石灰岩貼りの壁と、オーバーハングさせた白いボリュームで構成し、その間をくぐり、建物に入る。建物に入ると、ロケーションが良い西側に設けた大開口から、沖縄の綺麗な海がのぞめる。
プール付きの棟は大開口からテラスが続き、その向こうにインフィニティープールが続き、海との一体感が味わえる。敷地は斜面であったが、できるだけフラットであった場所に配置し、斜面側に設けたテラスやプールはキャンティレバーの構造とすることで、建物の安定と安全に配慮しつつ、基礎にかかるコストも抑えられるように計画した。インテリアも建物と同時に計画され、白い内装の建築の中にナチュラルな色味のインテリアを配置することで癒さ落ち着いた雰囲気としながら、必要に応じて色味のある家具を配することで、リゾート感を演出した。
観光地化が急速に進み、大型ホテルだけではなく、この度のような戸建てタイプの宿泊施設も増える沖縄において、国籍や年齢や世代など多様な宿泊者にも利用しやすく、長期滞在にも対応しやすい宿泊施設となったと考えている。