空をつかむ14坪の家 恩納村 - 2023


沖縄の恩納村にお住まいのご夫婦が、ご実家の隣に二人で住む小さな家を計画された。
敷地面積およそ16坪。
一階二階合わせた床面積は14坪である。
この小さな土地に対して、私たちは明るさの確保やプライバシーなどの観点から、「空に向かってひらく」という手法で空間の構成を試みた。
まず、1階には寝室と水回りなど明るさがあまり必要ではない室を配置し、LDKは2階へと持ち上げた。螺旋階段のある吹き抜け部の上部には天窓を設け、その光が空間全体に行き渡るように計画している。
周囲に対しては閉じながらも、内部には光が巡るように。
限られた面積であっても、水平と垂直方向の抜けや視線の広がりを重ねることで、心地よい「ひろがり」を生むことができると考え、断面構成を検討した。
構造体にはRC打放しを用いながら、木製建具やカーテン、杉板型枠の表情など、素材の柔らかさを差し込み、無機質になりがちな空間を和らげる効果を期待している。
また、螺旋階段や家具・キッチンの造作も建築に合わせて適切なスケールで製作し、コンパクトな住空間に対して、バランスの取れた設計を行った。
天窓から差し込む光は、365日24時間、同じ表情を見せることはない。
この小さな家の中で、空からの光がもたらしてくれる様々な変化。
その変化こそが、この家の風景となっている。
小さな家が大きな空へとつながっていく――
そんな風景を、ささやかでも確かに日々の中に育てていけたらと願っている。







