インナーテラスのある家 うるま市 - 2022

敷地は沖縄県の中部、うるま市の石川に位置する。海に近く、海抜も数メートルという土地が、分譲地として開発され、その土地の一画を購入されたクライアントより相談があり、住宅を計画することになった。
計画にあたりまず、地盤調査を行い、立地条件から懸念される液状化の可能性などを考慮しながら、計画を進めていった。プランについては、普段から外で過ごすことが好きで、家の中にそのような場所を作って欲しいという要望がありました。この要望に応え、外部からの視線を守る為の壁に囲まれたインナーテラスを提案した。テラスへの開口は木製の引き込み戸とし、扉を解放すると室内と室外が一体となるような計画にし、テラスを囲う高い壁はプライベートを守る役割を果たすと同時に、海風による塩害から守る役割も果たしている。
1階はLDKを取り囲むように、ヌック、ファミリークローゼット、洗面、浴室などを配置し、回遊性のあるプランとし、2階に海を望むことができる寝室を設けた。コンクリート打ち放しの内外装とし、床もコンクリート土間、天井もコンクリートという、ハードな印象の建築ではあるが、インナーテラスに入り込む光や風、また各所に設置したトップライトからの光が、季節や時間の移ろいを感じさせてくれ、生活に癒しを与えてくれている。コンパクトな建物ではあるが外部を取り込み広く感じ住宅になった。